JCBカード W plus Lに海外旅行保険は付いている?
旅行前の不安を抱えながら、そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
私も海外旅行が大好きで、クレジットカードの海外旅行保険についていろいろ調べてきました。
今回は、JCBカード W plus Lの海外旅行保険について、その適用条件から補償内容まで、詳しくご紹介します。
この記事の要点
- JCBカード W plus Lには海外旅行保険が付帯している
- 保険適用には「利用付帯」の条件を満たす必要がある
- 傷害死亡・後遺障害は最高2,000万円、傷害・疾病治療費用は各100万円まで補償
- 年会費無料カードとしては標準的な補償内容だが、他カードと比べるとやや低め
- 短期旅行や医療費が安い国への旅行なら十分な補償内容
海外旅行保険はもしものときの強い味方です。
特に海外では思わぬ高額な医療費がかかることもあるため、クレジットカードに付帯する保険は、旅行をより安心して楽しむための大切なサポートとなります。
JCBカード W plus Lを持っている方や、これから作ろうとしている方は、このカードの保険でどこまでカバーできるのか、事前に確認しておきましょう。
JCBカード W plus Lに海外旅行保険は付いてる?適用条件と補償内容まとめ【早見表】
海外旅行前の準備で、「持っているクレジットカードに保険は付いているのかな?」と気になるポイントの一つですよね。
JCBカード W plus Lには、海外旅行傷害保険が付帯しています。
ただし、付帯しているからといって、何もしなくても自動的に適用されるわけではありません。
保険が適用される条件や補償内容について詳しく見ていきましょう。
海外旅行保険の適用条件
JCBカード W plus Lの海外旅行保険は「利用付帯」です。
これは自動付帯と違って、特定の条件を満たさないと保険が適用されない仕組み。
具体的には、次のいずれかの条件を満たす必要があります。
- 日本出国前に「搭乗する公共交通乗用具」の料金をJCBカード W plus Lで支払う
- 日本出国前に「参加する募集型企画旅行」の料金をJCBカード W plus Lで支払う
「公共交通乗用具」とは、航空機や電車、バス、タクシーなどを指します。
例えば、海外旅行に行く際の航空券や、空港までの電車やバスの料金をJCBカード W plus Lで支払えば、保険が適用されることになります。
また、「募集型企画旅行」とは、いわゆるパッケージツアーのこと。
旅行会社が企画・実施するツアーの料金をJCBカード W plus Lで支払うことでも、保険が適用されます。
旅行前の支払いを忘れると保険が適用されないので、特に注意が必要なポイント。
海外旅行に行く際は、必ず出国前に関連する料金をJCBカード W plus Lで支払うことを忘れないようにしましょう。
海外旅行保険の補償内容
JCBカード W plus Lの海外旅行保険の具体的な補償内容は以下の通りです。
補償項目 | 保険金額・内容 |
---|---|
傷害死亡・後遺障害 | 最高2,000万円 |
傷害治療費用 | 1回の事故につき最高100万円 |
疾病治療費用 | 1回の病気につき最高100万円 |
賠償責任 | 1回の事故につき最高2,000万円 |
携行品損害 | 1旅行中20万円限度(保険期間中100万円限度、自己負担3,000円) |
救援者費用 | 最高100万円 |
補償期間 | 1回の旅行につき最長3ヵ月 |
海外航空機遅延保険 | なし |
最も高額な補償は「傷害死亡・後遺障害」の最高2,000万円です。
海外で不慮の事故に遭った場合の治療費用や、病気になった場合の治療費用はそれぞれ100万円まで補償されます。
また、誤って他人にケガをさせたり、物を壊したりした場合の「賠償責任」も最高2,000万円まで補償の対象に。
旅行中に持ち物が盗まれたり壊れたりした場合の「携行品損害」は、1旅行につき20万円が限度です。
ただし、自己負担額が3,000円あるので注意が必要です。
「救援者費用」は、旅行中に大きなケガや病気で入院した場合など、家族が現地に駆けつけるための費用として、最高100万円まで補償されます。
保険適用期間は最長3ヵ月となっているので、長期旅行の場合は注意が必要です。
なお、海外航空機遅延保険は付帯していません。
フライトの遅延や欠航で発生する費用については補償の対象外となります。
海外旅行保険の適用期間と注意点
JCBカード W plus Lの海外旅行保険の適用期間は、「日本を出国した前日の午前0時から、日本に入国した翌日の午後12時まで」となっています。
ただし、最長でも3ヵ月が限度です。
3ヵ月以上の長期滞在を予定している場合は、別途海外旅行保険への加入を検討した方が安心でしょう。
また、いくつか注意点もあります。
まず、「家族特約」がないため、保険の対象となるのはJCBカード W plus Lの本会員のみです。
家族と一緒に旅行する場合、家族それぞれに保険が必要であれば、家族カードを作るか、別途海外旅行保険に加入する必要があります。
次に、治療費用や疾病治療費用には期間や金額の制限があります。
事故や発病から180日以内の治療が対象で、疾病については旅行終了後72時間以内に治療を開始したものが対象となります。
これらの条件を満たさないと、保険金が支払われない可能性があるので注意しましょう。
JCBカード W plus Lと他の年会費無料のカードとの海外旅行保険の比較
JCBカード W plus Lの海外旅行保険について理解したところで、他の年会費無料クレジットカードと比較してみましょう。
実は、年会費無料のカードでも、海外旅行保険の補償内容には意外と大きな違いがあるんです。
私たちが知りたいのは、「JCBカード W plus Lの海外旅行保険は他と比べてどうなの?」ということ。
その疑問に答えるため、主要な年会費無料クレジットカードとの比較表を作成しました。
年会費無料カードの海外旅行保険比較
以下の表は、JCBカード W plus Lと他の主要な年会費無料クレジットカードの海外旅行保険を比較したものです。
カード名 | 年会費 | 傷害死亡・後遺障害 | 傷害治療費用 | 疾病治療費用 | 賠償責任 | 携行品損害 | 救援者費用 | 付帯条件 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
JCBカード W plus L | 永年無料 | 最高 2,000万円 | 100万円限度 | 100万円限度 | 2,000万円限度 | 1旅行中 20万円限度 (免責3,000円) | 100万円限度 | 利用付帯 |
楽天カード | 永年無料 | 最高 2,000万円 | 200万円限度 | 200万円限度 | 3,000万円限度 | – | 200万円限度 | 利用付帯 |
エポスカード | 永年無料 | 最高 3,000万円 | 200万円限度 | 270万円限度 | 3,000万円限度 | 1旅行中 20万円限度 (免責3,000円) | 100万円限度 | 利用付帯 |
三井住友カード(NL) | 永年無料 | 最高 2,000万円 | 200万円限度 | 200万円限度 | 2,000万円限度 | 1旅行中 20万円限度 (免責3,000円) | 100万円限度 | 利用付帯 |
イオンカードセレクト | 永年無料 | 最高 5,000万円 | 300万円限度 | 300万円限度 | 3,000万円限度 | 1旅行中 20万円限度 (免責5,000円) | 300万円限度 | 利用付帯 |
この比較表から見えてくるのは、JCBカード W plus Lの海外旅行保険は、他の年会費無料カードと比べると、やや補償額が低めという傾向です。
特に「傷害治療費用」と「疾病治療費用」は、他カードが200万円以上の補償を提供しているのに対し、JCBカード W plus Lは100万円にとどまっています。
>>>JCBカードWとの比較はこちらの記事をご覧ください。

各補償項目の比較ポイント
それでは、各補償項目ごとに詳しく見ていきましょう。
まず「傷害死亡・後遺障害」については、JCBカード W plus Lの最高2,000万円は、楽天カードや三井住友カード(NL)と同等です。
一方で、エポスカードは3,000万円、イオンカードセレクトに至っては5,000万円と、かなり高額な補償を提供しています。
「傷害治療費用」と「疾病治療費用」については、JCBカード W plus Lの100万円に対し、他のカードはすべて200万円以上の補償額です。
特にイオンカードセレクトは300万円と最も手厚い補償となっています。
「賠償責任」については、JCBカード W plus Lと三井住友カード(NL)が2,000万円、他のカードは3,000万円と、若干の差があります。
「携行品損害」は、楽天カードには付帯していないものの、他のカードはJCBカード W plus Lと同程度の補償額となっています。
「救援者費用」は、JCBカード W plus Lと三井住友カード、エポスカードが100万円であるのに対し、楽天カードは200万円、イオンカードセレクトは300万円と、差が大きくなっています。
付帯条件の違い
補償額の違いに加えて、付帯条件も重要なポイントです。
比較した5つのカードはすべて「利用付帯」となっていますが、詳細な条件については若干の違いがあります。
三井住友カード(NL)は、2023年10月1日以降出発の旅行より「利用付帯」に変更されています。
それまでは「自動付帯」だったので、この点は注意が必要です。
共通しているのは、出国前に旅行代金や交通費をカードで支払う必要があるという点。
この条件を満たさないと保険が適用されないので、旅行前の支払いはすべて対象カードで行うことをおすすめします。
こんな人にはJCBカード W plus Lの海外旅行保険でOK!
ここまでJCBカード W plus Lの海外旅行保険について詳しく見てきました。
他の年会費無料カードと比べると補償額がやや低めではありますが、それでも十分な補償内容と言える場合もあります。
では、どんな人にJCBカード W plus Lの海外旅行保険が適しているのでしょうか?
具体的なケースを見ていきましょう。
旅行代金や交通費をカードで支払う人
JCBカード W plus Lの海外旅行保険は「利用付帯」のため、海外旅行の航空券や公共交通乗用具の料金、あるいは募集型企画旅行の代金をカードで支払う人に適しています。
出国前に旅行関連の支払いをJCBカード W plus Lで行うことで、最高2,000万円の傷害死亡・後遺障害補償や、各種治療費用の補償が受けられます。
特にJCBは海外でのブランド認知度も高く、世界中で使えるカードなので、旅行前の支払いから現地での利用まで一貫して使えるのが魅力です。
また、海外旅行向けの優待サービスも充実しているので、保険だけでなくさまざまな特典も受けられます。
旅行代金の支払いはもちろん、空港までの電車やバスの料金支払いでも保険が適用されるので、利用のハードルも低いでしょう。
対象となる支払い例 | 内容 |
---|---|
航空券 | 海外旅行の往復航空券 |
電車・バス | 空港までの交通費 |
タクシー | 自宅から空港までのタクシー代 |
パッケージツアー | 旅行会社の募集型企画旅行費用 |
これらの支払いをJCBカード W plus Lで行うことで、旅行中の保険が適用されます。
短期~中期の海外旅行をする人
JCBカード W plus Lの海外旅行保険の適用期間は最長3ヶ月(90日間)となっています。
そのため、短期の旅行から3ヶ月程度の中期滞在まで、幅広くカバーできます。
1週間程度の観光旅行や、1~2ヶ月の語学留学など、比較的短い期間の海外滞在であれば、このカードの保険で十分対応できるでしょう。
滞在期間 | JCBカード W plus Lの保険の適合性 |
---|---|
1週間以内の短期旅行 | ◎ 十分対応可能 |
1ヶ月程度の滞在 | ○ 対応可能 |
3ヶ月以内の滞在 | ○ ギリギリ対応可能 |
3ヶ月超の長期滞在 | × 別途保険が必要 |
ただし、3ヶ月を超える長期滞在の場合は、別途海外旅行保険への加入が必要です。
また、短期間の旅行であれば、傷害治療費用や疾病治療費用の100万円という補償額も、多くのケースで足りるでしょう。
病気やケガの程度にもよりますが、入院を伴わない外来治療程度であれば、世界の多くの国で100万円以内に収まることが多いです。
医療費が比較的安い国や地域へ行く人
海外の医療費は国や地域によって大きく異なります。
特にアメリカやカナダなどの北米や、ヨーロッパの一部の国は医療費が非常に高額です。
一方で、アジアの多くの国やヨーロッパの一部の国は、比較的医療費が安い傾向にあります。
JCBカード W plus Lの傷害治療費用・疾病治療費用の補償額は各100万円なので、医療費が比較的安い国や地域への旅行であれば、この補償額で十分対応できる可能性が高いです。
地域 | 医療費の傾向 | JCBカード W plus Lの保険の適合性 |
---|---|---|
アジア(台湾、タイ、ベトナムなど) | 比較的安い | ◎ 十分対応可能 |
ヨーロッパ(フランス、イタリアなど) | 中程度~高め | △ 場合によっては不足する可能性あり |
北米(アメリカ、カナダ) | 非常に高額 | × 不足する可能性が高い |
オセアニア(オーストラリア、ニュージーランド) | 高め | △ 場合によっては不足する可能性あり |
医療費が高額な国や地域へ旅行する場合は、JCBカード W plus Lの保険に加えて、別途海外旅行保険に加入することを検討した方が安心です。
特にアメリカでは、風邪や腹痛などの軽い症状でも、数十万円の医療費がかかることがあります。
海外旅行の頻度がそれほど高くない人
年に1~2回程度の海外旅行であれば、JCBカード W plus Lの付帯保険で基本的なリスクはカバーできると考えられます。
海外旅行の頻度 | JCBカード W plus Lの保険の適合性 |
---|---|
年1回程度 | ◎ 十分対応可能 |
年2~3回程度 | ○ 対応可能 |
年4回以上 | △ より手厚い保険を検討した方が良い |
月1回以上 | × 別途包括的な保険が必要 |
海外旅行の頻度が少ない場合、別途高額な保険に加入するよりも、無料で付帯している保険を活用する方が経済的。
一方で、頻繁に海外旅行に行く方や、仕事で海外に行く機会が多い方は、より手厚い補償が付いたカードや、別途包括的な海外旅行保険への加入を検討する方が安心でしょう。
他の旅行保険と合わせて備えている人
JCBカード W plus Lの海外旅行保険だけでは不安がある場合、他の保険と組み合わせることで、より安心な旅行ができます。
組み合わせ例 | メリット |
---|---|
JCBカード W plus L + 会社の福利厚生保険 | 追加費用なしで補償範囲が広がる |
JCBカード W plus L + ツアー付帯の保険 | 特定のリスクに対する補償が厚くなる |
JCBカード W plus L + 別途加入の海外旅行保険 | 完全なカバレッジを確保できる |
例えば、会社の福利厚生で提供される海外旅行保険や、旅行会社のツアーに含まれる保険と合わせて利用することで、補償の幅を広げることができます。
また、クレジットカードの保険は「掛け捨て型」の保険のように、年会費以外の追加料金がかからないという大きなメリットがあります。
JCBカード W plus Lは年会費無料なので、他の保険と併用しても経済的な負担が増えることはありません。
『JCBカード W plus Lの海外旅行保険』のまとめ
JCBカード W plus Lの海外旅行保険について詳しく見てきました。
改めて重要なポイントをまとめておきましょう。
- JCBカード W plus Lには海外旅行保険が付帯している
- 保険適用には「利用付帯」の条件を満たす必要がある
- 傷害死亡・後遺障害は最高2,000万円、治療費用は100万円など、基本的な補償内容がある
- 他の年会費無料カードと比べると、補償額はやや低め
- 短期旅行や医療費が安い国への旅行なら十分な補償内容
- 医療費が高い国への旅行や長期滞在の場合は、別途保険加入を検討した方が安心
- 家族特約はないため、家族も保険を使いたい場合は別途対応が必要
海外旅行保険はあって使わないに越したことはありませんが、万が一のために備えておくことで、旅行をより安心して楽しむことができます。
JCBカード W plus Lを持っている方は、旅行前に必ず航空券や交通費をカードで支払い、保険を有効にしておきましょう。
カードの特典をフル活用して、素敵な海外旅行をお楽しみください。
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